薬局間小分けでのインボイスはどうする?
調剤薬局を運営していると、ちょっと薬の在庫が足りない・無いということがあります。
かといって、1箱で仕入れるには量が多いという場合、近隣の薬局同士で融通しあうことがあります。
小分けって?
調剤薬局間で不足している薬を少量だけ売ってもらう仕組みです。
まぁ、制度ってわけではありませんが、薬局間での売買ですね。
例えば、処方箋に記載された薬のうち、4種類は自分の薬局に在庫があるけど、あと1種類が足りないというような場合。
それがよく使うような薬であれば、仕入れればいいのですが、あまり使わないとか出荷調整などで入庫が難しいような薬の場合に、それを持っている近隣の薬局から必要分だけを分けてもらうというものです。
インボイスで何が困ったかって
こうした小分けの場合、今までは薬価+消費税という形で、売買をしていたわけですが、インボイスが始まって、免税事業者では消費税っていう言葉がほぼ使えなくなりました。
なので、小分けの領収書に「消費税」って言葉が入っていてはいけないんです。
でも、仕入れるときには消費税分払っているじゃないですか。
それなのに小分けの場合は消費税取れないって、ちょっと気になってしまうという人もいるようなのです。
小分けで消費税分を載せていいか?
これは、載せてもいいそうなんですが、「消費税」って記載してはダメらしいです。
じゃあ、何とするかってことなんですが
- 「調整金」などの名目で載せる
- 通常、薬価で計算するけど、薬価ではなく消費税を加味した「単価」として載せる
という感じでするようです。
レセコンによっては、この辺りの帳票のレイアウトを修正できるものもあるようですが、大抵面倒です。
(やったことありますが)
なんかデメリットってあるの?
まぁ、免税事業者同士であれば、お互いが「こうしようね」って取り決めればいいのですが、相手が課税事業者の場合は、消費税として相殺できないので嫌がられるかもしれませんね。
ただ、大きな金額をやり取りすることは少ないでしょうから、少額特例などを利用すればどうにかなるかもしれません。
この辺りは顧問の税理士に確認していただいたほうがいいでしょう。
まとめ
インボイスが始まってから、ちょっと面倒なことが多いですが、「消費税」って言葉は使わないってところに注意しておく必要がありそうです。
ちなみに、薬局間の小分けで、インボイス以前でも必ず消費税を取るという薬局ばかりではなく、小分けの場合は消費税取らないっていう薬局さんもありましたので、そういう薬局ではインボイスでの小分けは気にしなくても良さそうです。

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