調剤薬局の賃上げ。実際はどうするの?

2024年6月の調剤報酬改定で、職員の賃上げのための改定が入っています。

具体的には「調剤基本料」のプラス分です。

でも、これ、どうするの?

賃上げの原資となる調剤基本料は?

今回の改定では、調剤基本料が変わります。

  • 調剤基本料1 42点→45点
  • 調剤基本料2 26点→29点
  • 調剤基本料3イ 21点→24点
  • 調剤基本料3ロ 16点→19点
  • 調剤基本料3ハ 32点→35点

上記のように、+3点改定されます。

これが賃上げの原資となります。
1か月1000枚の処方箋を扱うようであれば、30,000円分の原資が手に入るってことですね。

実際に上がる人たちは?

今回の改定では、この賃上げの恩恵に含まれるのは

40歳未満の勤務医師・勤務歯科医師・薬局の勤務薬剤師、事務職員、歯科技工所等で従事する者

ということですの、調剤薬局の場合は

  • 40歳未満の勤務薬剤師
  • 事務職員

ということになります。
事務職員については、年齢制限はありません。
勤務薬剤師なので、役員などの経営陣も入りません。

いくら上がるの?

厚生労働省のホームページには、試算のためのツールがあるのですが、なぜか薬局用のツールは公開されていません。
まぁ、自分たちの薬局に応じて、勝手に考えろよってことなのかもしれませんが。

医科や歯科のツールを参考に考えてみます。

対象者の給与総額を求める

2023年3月~2024年2月に実際に支払った給与総額を計算します。
その総額から、1か月あたりの給与総額を求めます。

調剤基本料の増加分を求める

調剤基本料の増加分が3点ですから、自分の薬局が月平均どのくらいの処方箋を受け付けているか計算して、30円をかけて増加分の総額を求めます。

賃上げ額を決める

賃上げに使える金額が求められたので、それをスタッフの給与の賃上げに割り振っていきます。

と。

ここで思ったのですが、最初に求めた給与総額って、参考程度というか、あまり関係ないんじゃね?

まぁ、ツールがそうなっているから、そのステップに従ったわけなんですが。

まとめ

今回の改定で賃金が上がったかは抽出調査を行うらしいです。
令和6年で+2.5%、7年で+2%の賃上げを政府目標にしているようですが、それをクリアできるなら増加分を他のスタッフの賃上げに使ってもいいっぽいです。

なお、今回の記事の内容は、記事執筆時点で厚生労働省の公開している情報や動画を参考にしていますので、詳細やQAが発表されたときには解釈が違っているかもしれません。
予めご了承ください。

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