医療DX推進体制整備加算なんて個人薬局には関係ない?
2024年調剤報酬改定で、新たに「医療DX推進体制整備加算」というものが新設されました。
医療DX推進に係る体制として別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た保険薬局において調剤を行った場合は、医療DX推進体制整備加算として、月1回に限り4点を所定点数に加算するというものなのですが、なんか面倒そうだし、お金もかかりそうなのでどうしようかなと思っている調剤薬局もあるかもしれません。
でも、意外と簡単にいけるかもしれませんよ?
1.医療DX推進体制整備加算の算定条件
医療DX推進体制整備加算の算定を行うためには、以下の条件があります。
- 療養の給付及び公費負担医療に関する費用の請求に関する命令(昭和51年厚生省令第36号)第1条に規定する電子情報処理組織の使用による請求を行っていること。
- 健康保険法第3条第13項に規定する電子資格確認を行う体制を有していること。
- 保険薬剤師が、オンライン資格確認を通じて取得した薬剤情報、特定健診情報等を閲覧又は活用し、調剤、服薬指導等を行う体制を有していること。
- 電子処方箋を受け付ける体制を有していること。(紙の処方箋を受け付け、調剤した場合を含めて、調剤結果を電子処方箋管理サービスに登録する。)
- 電磁的記録による調剤録及び薬剤服用歴の管理の体制を有していること。(オンライン資格確認、薬剤服用歴等の管理、レセプト請求業務等を担う当該薬局内の医療情報システム間で情報の連携が取られていることが望ましい。)
- 電子カルテ情報共有サービスにより取得される診療情報等を活用する体制を有していること。
- マイナンバーカードの健康保険証利用の使用について、実績を一定程度有していること。
- 医療DX推進の体制に関する事項及び質の高い調剤を実施するための十分な情報を取得し、及び活用して調剤を行うことについて、当該保険薬局の見やすい場所及びウェブサイト等に掲示していること。
まぁ、どういうことかと言うと
- オンライン請求を行っていること
- オンライン資格確認を行っていること
- オンライン資格確認で取得した情報を使って調剤や指導をしていること
- 電子処方箋に対応していること
- レセコン、電子薬歴のシステムを使用していること
- 電子カルテ情報共有サービスを使ってること
- マイナンバーカードが保険証として使われていること
- こうしたことを薬局内に掲示して、さらにサイトにも載せていること
という感じでしょうか。
2.個人薬局が対応できるか?
結構、オンライン関係が多いですよね。
というか、ほとんどです。
ただ、レセコンや電子薬歴は使用しているでしょうし、オンライン資格確認も導入しているところは多いと思います。
そうすると、後は「電子処方箋」と「電子カルテ情報共有サービス」「マイナンバーカード」がネックとなります。
ただ、どれも猶予期間が設けられているので、とりあえず算定しようと思えばできそうです。
それを思うと、個人薬局でも対応できる内容だと考えられます。
月1回の4点ですが、取れるものは取りたいですからね。
もちろん、算定するからには、条件をクリアすることを目標に準備をしていかなければなりません。
3.まとめ
医療DX推進体制整備加算を算定するにはIT系のハードルをクリアしなければなりませんが、猶予期間があるため、当面は何とかなりそうです。
猶予期間の間に準備を進めていって、先々も算定できるようにしていきましょう。
第8項は、薬局のホームページが無いとクリアできませんが、もし、まだホームページが用意できていないのであれば、ITに詳しい専門家のいる薬局開設センター千葉にご相談ください。

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