軟膏容器代って、取ってますか?
皮膚科が近くにあると大量に使う軟膏容器。
まとめ買いしても、そこそこの値段がします。
あなたの薬局では容器代を患者からもらっていますか?
軟膏容器は無料?
以前、具体的には2024年調剤報酬改定前は、軟膏容器は無料でした。
有料にすることもできたのですが
- 有料であることを分かりやすく掲示して
- 使い終わった容器を持ってきたら返金
と、貸与ということになっていました。
サポートさせていただいている薬局での話ですと、開局後の指導時に
容器代は取っていませんよね?
あれは、薬価に含まれていますから。
と保健所から言われたそうです。
実際、本当に薬価が容器代込みの金額なのかは知りません。
でも、以前は無料という扱いだったようです。
今では有料でもいい?
ところが2024年調剤報酬改定で軟膏容器を有料にしてもいいことになりました。
(調剤報酬点数表)
【薬剤料】
区分20 使用薬剤料
投薬時において薬剤の容器を交付する場合は、その実費を徴収できる。
なお、患者に直接投薬する目的で製品化されている薬剤入りチューブ及び薬剤入り使い捨て容器のように
再使用できない薬剤の容器については、患者に容器代金を負担させることはできない。
というように変わって、実費請求ができるようになりました。
もちろん、「徴収できる」ということなので、無料で提供しても構いません。
近隣薬局や競合店との兼ね合いから、無料にする場合もあるかと思います。
ですが、容器代の値上げなど、いろいろとコストがかかるようになってきていますので、有料化もやむを得ないと思っています。
ただ、いきなり有料にするのではなく、一定の周知期間を設けたうえで有料化し、渡す際にも説明を行うなどの配慮が必要かと考えます。
ちなみに、前述の薬局では、選定療養が始まったタイミングで、近隣の薬局よりも少しだけ安い価格に設定して有料化をしています。
今のところ、問題は起きていないようです。
まとめ
軟膏容器の有料化は
- 患者数の減少の懸念
- 競合店との価格差
といった不安要素はありますし、患者さんの中には
今まで子供の薬だから財布なしで行っても平気だったのに、今日行ったらお金を取られた
と不満に思う方もいるかもしれません。
ですが、薬局経営が厳しくなってきていることを考えると、容器を多く使うような薬局では検討すべきと思います。

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